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はみだしナースのMBA日記(3)

前号で、カルチャーショックという言葉を書きましたが、看護師としてしか働いたことのなかった私が、民間企業というものに入社して、最初に違和感を感じたのは、すぐに「儲かるかどうか」という話をすることでした。 病院を経営する立場にいるような医師や事務部門の方ならともかく、まだ社会に出て間もない私は、医療の世界で儲けとかそういう「お金」の話をするのはなんとなくタブーのように思っていました。

人間の命は、お金なんかでは解決できない!医療の場でお金の話をするなんて、という雰囲気があると感じているのは、決して私だけではないと思います。ですから、入社した当時は、医療の世界で「儲かる」とか「儲からない」とか話をすることに、嫌悪感すら感じていました。「みんな医療の現場を知らないくせに、そんなこと言って」とちょっぴり企業に入ったことを後悔したこともありました。

でも、そう言った同僚の真意に気付いたとき、考えが変わりました。「儲かる」ビジネスというのは、それを求める人がたくさんいるからで、つまりそれだけニーズがあるということなのです。「儲かる」ビジネスをするということは、それだけ世の中に必要だとされている仕事をすることなのではないか。もちろん、儲けるためなら何をしてもいいというわけではありませんが。そうやって、私は「儲かる」という言葉を口にすることが出来るようになったのでした。そして、「経営」というものについて、もうちょっと勉強がしたくなっていったのでした。

さて、経営の勉強をしようとは思ったのですが、ビジネスの現場は離れたくありませんでした。それで、仕事をしながらも通える、夜間と土曜日に開講している大学院を選びました。経営って実学だと思うし、現場とは切っても切り離せないと思ったからです。

そう、医療や看護だって、現場があってこそ、というか、医療は全て臨床の現場で行われていることなのです。あたりまえのことですが、会社に入ってもう一つびっくりしたことは、医療に関連するモノやサービスを作っている人たちがあまりに医療の現場を知らないということ。たまたま、入社した会社がそうだったのかもしれませんが、それでは本当に役に立ついいものが出来るわけありません。最近は医師や看護師、薬剤師などの医療現場経験者が企業に入ってきたり、産学連携や医工連携などといって、企業と医療現場との交流が進んできていますが、医療現場以外にもこういうところに看護師の活躍できるところはまだまだあると思います。

それから、企業ってほんと会議が多いこと。会議のための会議とかがあったりして。もちろん組織の中では、必要なものもあるとは思うのでが、それにしても会議が多いのにはびっくり。そんな時間があったら、医療の現場にいって、臨床では何が必要とされているのか、自分で見てくるべきだと思いました。

「医療は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」
ちょっと前の某映画の有名なセリフをもじって、こんな言葉が部署内で一時期流行しました。

(ぴぐ)
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