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はみだしナースのMBA日記(4)

さて、いよいよ少しずつ大学院の話をしていこうと思います。

通っていたのは、昼夜と土曜日開講制のいわゆる社会人大学院でした。入学の要件としても、社会人経験3年以上ということでしたので、学部からそのまま修士課程に上がって来るフレッシュマンはいませんでした。ですから、学生もまさに様々な人たちの集まりでした。 年齢も、下はきっちり社会人経験3年の25歳から、上は自分の父親よりも年上ではないかという人まで。大学院の先生よりも年上の人がいたりして、なんだか妙な感じでした。

そして、「経営学」という専攻科に集まってくる同級生の業種も、本当にバラエティに富んでいました。金融関係に勤めている人もいれば、メーカーに勤めている人もいる。シンクタンクに勤めている人もいれば、ゼネコンもいる。研究開発部門の人もいれば、営業の人もいる。大企業の役員をやっている人から、私みたいなペーペーの平社員もいる。もちろん、サラリーマンだけではありません。自ら会社を興した人、家業を継いでいる人。弁護士や公認会計士、お医者さんもいます。

この大学院には企業派遣の人はほとんどいませんでした。みんな、時間とお金をなんとか工夫して、通ってきていました。 授業に息を切らしてやってきたかと思うと、終わったとたん、また会社に戻っていく人もいました。大学院に通うため、会社を辞めてきている人もいました。

夜間の講義に新幹線通学をしていたSさんは、最もよく学校で姿を見かける人の内の一人でした。奥さんに、2年間ゴルフは我慢するという誓約書を交わし、やっとのこと家族会議で入学を許可されたMさんは、大学院の交流会や行事の仕事を最も精力的に引き受け、同級生の中でも一番大学院のために自分の時間を費やしたのはMさんでした。 私が企業に就職したときも、これまでとは違った分野の人たちと出会ってとても新鮮に感じたのですが、この大学院に来て、さらに未知の世界の人たちと出会ったのでした。

 

でも、こんなにも年齢も業種も生活背景も異なる人たちと話をしていて、不思議と違和感のような感覚は感じませんでした。もちろん、働いている業種が違うので、モノの見方や感じ方が違うのは当然でしたが、何だかそれは違和感ということではありませんでした。 どうしてなのか、その理由を考えたりしてみました。そして、みんなの中には一つ共通点があるんじゃないのかな、と思うようになりました。

先ほども言ったように、私の父親ほどの年の管理職の人や、自分で事業を興して成功させている人などは、私から見ればまさに「経営学」のプロで、わざわざ大学院なんか来る必要なんかないと思うのに、どうして来ているんだろうと不思議でした。

でも、2年間をともに過ごすうちに思いました。みんなは自分なりに自己変革、自己改革をしたいと思っていて、そのきっかけとして大学院に来ているんじゃないかと。だから、大学院に来た理由はそれぞれ異なりましたが、みんな明確な意思や目的を持っていました。みんな自分のそんな熱い思いを語り始めたら、時間はあっという間に過ぎてしまい、平日の授業終了後など、気が付いたら終電の時間だったことも、よくありました。

「何かをしたい、何かを変えたい」という思いが、世代やバックグラウンドを超えた共通言語だったのだと思います。

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